直前に迫ったトリノ冬季五輪でメダル獲得が期待されるスノーボード・ハーフパイプ(HP)の日本代表が7日、バルドネッキアの五輪会場で公式練習を行った。兄妹同時のメダル獲得を狙う成田童夢(20)=キスマーク、今井メロ(18)=ロシニョールディナスターク=らが感触を確かめた。試合会場は昨年2月のワールドカップ(W杯)で兄妹初の同時表彰台を実現させた縁起のいい舞台。会場のパイプはそのときより距離が伸び、スタミナも勝負を分ける要素となる。

1年前の興奮がよみがえる。昨年2月10日、成田兄妹(メロの姓は当時)がW杯で初めて同時の表彰台に立ったバルドネッキアで、初の公開練習。本番を意識して、童夢は果敢にパイプを攻めた。

「気合が入りすぎて、硬くなった。でも、今のところ調子はいい」

初練習から手応えは十分だ。同W杯では、右ひざ痛を抱えながら3位。「けがをしていても3位をとれた場所。ボクにとってゲンのいい場所」と気をよくしている。

トリノ五輪でメダル獲得が期待されるスノーボード・HP陣。今回の五輪コースは、昨年のW杯から大きくモデルチェンジした。

イタリア代表チームのコーチ経験もあるHP責任者ロベルト・モレジ氏(31)が設計し、全長が20メートル長くなり、150メートルに伸びているのだ。ビッグサイズ設計で「スーパーパイプ」と呼ばれ、パイプを半分に切った形状の溝は全長約150メートル、横幅約18メートル、壁の高さは5・5メートル。テスト大会を兼ねた昨年2月のW杯で、選手から「エアの技が多くできない」とクレームが出たため、滑走距離が伸ばされた。同氏は「これで6〜8回の技は決められる。興奮のエア勝負が見られそう」と得意顔。

童夢は昨年との違いを痛感した。「昨年よりも長いから、トリック(エアの技)は6発か、7発くらい入れないといけない」。さらに、約20メートルのコース延長は演技でのスタミナも要求され、どう影響するかは未知数な部分もある。

8日も公式練習が行われる予定で、米国、フィンランドなど強豪のエアを偵察しつつ、自らのエア構成を決める。童夢はcほかの誰よりも目立ち、自分しかできないエアを決めたい」。初の夢舞台。メロとともに今度は五輪の表彰台に立つ。
(サンケイスポーツ)