トリノ五輪女子ハーフパイプ(HP)代表の今井メロ(18)=ロシニョールディナスターク=が14日の試合で左腰上を痛め、この日の試合を欠場。検査の結果、傍脊柱(ぼうせきちゅう)筋挫傷で全治1週間程度と診断された。23日から全日本合宿(米国)を行うが、今後数日間の安静が必要となり、五輪メダル有力候補が不安を抱える形となった。男子は前回五輪代表の村上大輔(22)=クルーズ=が41・9点で、女子はトリノ五輪代表の中島志保(27)=ヨネックス=が33・8点で優勝した。

五輪前最後の試合で、メロが予期せぬアクシデントに見舞われた。14日の試合で左腰上に激痛が走り表彰式を欠席したメロは、15日になっても痛みが引かず試合出場を断念。札幌市内でMRI(磁気共鳴画像)検査を受け、傍脊柱筋挫傷と診断を受けた。宿舎で左腰上の部分に湿布を張り、安静にしているという。

チームドクターは「重大なことではなく軽度だが、しばらく運動は控えた方がいい」と話した。実は13日の公式練習から腰に違和感があった。優勝を目指し14日の決勝1回目に必殺技の「メロウセブン」(縦2回転半ひねり)で腰をひねった時に痛みが走り、続く決勝2回目で再び試みた際に激痛に襲われた。自力歩行もやっとの状態で車の乗り降りも困難だったという。

代表選手は22日に都内で壮行会に出席。翌23日に米国合宿(コロラド)に出発し、2月上旬に一時帰国し4日にトリノへ出発する予定。「心配はしていません」と綿谷直樹チーフコーチ(35)は話したが、長引けばメダル取りに影響を及ぼしかねない。

◆綿谷コーチ結果出ず「不満」
トリノ五輪代表男女3人ずつが出場したキスマークカップは、終わってみれば優勝は女子の中島だけ。点数も低くミスも目立ち不本意な結果に綿谷チーフコーチは「それぞれの選手が課題を持って臨んだが、この大会は結果が求められていた。それを思うと不満ですね」と苦言を呈した。

今季W杯6戦で男女とも3勝ずつを挙げるなど、トリノでもメダルが有力視される中、本番前の公式戦はこれで終了。今大会は思い描く成績が望めなかったがトリノに向け佐々木峻部長(62)は「順調な仕上がりを見せている。課題はあるが、まだ調整する時間はある」と話した。

◆村上兄の意地
〇…男子は、ソルトレークシティー五輪の代表だった村上大輔が優勝。トリノ五輪代表の弟・史行が2位に入り、兄弟でワンツーフィニッシュを飾った。大輔は「絶対に優勝したかった。やっぱり弟には負けたくなかった」と笑顔。2人はスノボの五輪4枠のうち、最後の1枠を争った。結果は、昨年12月のW杯カナダ大会で2位に入った史行に軍配。「(五輪争いに)負けたのが一緒に過ごしてきた弟だからこそ悔しかった。でも、出るからにはトリノで頑張って欲しい」最後は弟へエールを送っていた。

◆中島上機嫌V
〇…9日のW杯第6戦(オーストリア)で3位に入った中島は、その疲労から14日は欠場したものの、エアも確実に決めて優勝。「けっこうリラックスしていました。安定した滑りが出来ましたね」と上機嫌だ。昨季の世界選手権は日本最上位の7位と健闘しながら、先に山岡聡子や今井メロに代表内定を決められた。その悔しさをぶつけ今季W杯第4戦(カナダ)で優勝し代表入り。綿谷チーフコーチは「バリエーションが増えれば(トリノで)メダルも取れる」と称賛した。
(スポーツ報知)