決勝2本目でエアを決める今井メロスノーボードのキスマークカップ第1日は14日、札幌市の真駒内スキー場で男女ハーフパイプが行われ、男子はトリノ五輪代表の成田童夢(キスマーク)が39.6点で3位に入った。中学3年の青野令が44.3点の高得点で初優勝。

五輪代表では、中井孝治(アメリカン)が5位、村上史行(クルーズ)は決勝に進めなかった。

女子は水木奈歩(ムラサキク)が32.1点で初制覇。五輪代表は、成田の妹の今井メロ(ロシニョール・ディナスターク)が28.7点で3位、伏見知何子(UPスポーツ)は6位だった。中島志保は棄権。

水木はトリノ五輪代表の伏見知何子、今井メロを抑えての優勝だけに喜びが爆発。「技を磨いて、レベルを上げて(バンクーバー)五輪へ出たい」と、34歳での挑戦へ意気込んだ。

競技を始めたのは21歳の時。スキー旅行に友人がスノーボードを持ってきており、やらせてもらった。当時はスノーボード人気が高まってきた頃で「すぐにはまった」。以来、中井らと同じ札幌・真駒内スキー場で腕を磨いてきた。「中井君に比べたら全然ですけど、女の子の中では高さを出せるし、グラブもしっかりできる。あとはバリエーションを増やしたい」と、世界での上位進出へ意欲を見せていた。

トリノ五輪代表が多く参加した今年最初の国内ハーフパイプ。この日の主人公になったのは3位に入った成田だった。「きょうは順位を気にしていない。僕の時に一番盛り上がったでしょ」。屈託のない笑顔で振り返った。

足りなかったものは、自分でもはっきり分かっている。「きょうは(技の)つなぎを意識した。あまり高さが出ていなかった」。大技を繰り出して観客を盛り上げながらも、得点は思いのほか低かった。そんな状況にも、課題克服に取り組んでいる本人は冷静だった。

ただ、「高く飛ぼうと思えば高く飛べる」と自信を示し、「あしたは勝つ。40点台を出します」とも。妹とともに期待される20歳のメダル候補は、少しだけ負けん気も見せた。本番へ向け、勢いをつけるつもりだ。

成田、今井の兄妹には不本意な一戦となった。約1年ぶりの国内での試合はトリノ五輪への“壮行会”となるはずだったが、結果は2人とも3位。男女とも1、2位は代表選手以外で占められ、不安を露呈した。

成田は予選をトップで通過したものの、決勝の1本目は得点を伸ばせず35・5点。勝負に出た2本目は横3回転など大技を繰り出したが、39・6点にとどまった。それでも「技のつなぎ方を意識したので気にしていない。明日(15日の最終日)勝てばいい」と前向きだった。

一方の今井も予選は1位通過だったが、背中を痛めたこともあり、本来の豪快な滑りを見せることはできず。試合後は表彰式を欠席して札幌市内の病院で検査を受けた。関係者は「大事を取った」と説明し、15日の出場は朝の様子を見て決めるという。

来月に迫った五輪ではメダル有望種目として期待される。日本代表の綿谷直樹チーフコーチ(35)は「メロは残念な結果。童夢は前に進んでいるが結果が伴わなかった」と奮起をうながした。

≪中井は転倒し5位≫男子は中学生の青野が優勝するなど、代表勢は振るわなかった。02年ソルトレークシティー五輪に続く代表となった中井は右かかと痛が癒えたばかりで、決勝の2本目に転倒して5位。「腰を打ったけど大丈夫」と巻き返しを誓った。初代表の村上は「優勝を狙ったけど転んでしまった」と話し、女子の伏見は「納得していない」と反省した。