◇事前予約で行列なし、高級ウェア貸し出し、サロンでドリンクサービス
「団塊の世代」の大量退職に向けて、県内の各スキー場はシニア層を取り込もうとサービスを拡充させる。高級志向のアピールやシニア向けサロンの提供、レッスンの充実などを図っている。スキー客が減少傾向にある中、新たな客層を獲得し、集客アップにもつなげたい考えだ。

磐梯町のアルツ磐梯スキー場は今シーズンから「プレミアムゲストサービス」を始める。スキー場は、リフト待ちや昼食、チケット販売、用具レンタルなど最盛期には至る所で行列ができるが、ホームページからの事前予約でリフト以外は並ばなくて済む。利用料は1グループ2000円。ゲレンデに近い駐車場も予約できる。また、高級ウエアを貸し出すサービスもあり、同スキー場は「シニア層を意識した高級志向。満足がリピーターにつながる」と期待している。

北塩原村のグランデコスキーリゾートは50歳以上を会員(無料)にして「倶楽部でこ」というサロンを始める予定だ。「子育ても一段落して時間ができたシニア層に昔を思い出してたくさん滑ってもらいたい」と原田敦営業支配人。スキー場に夫婦で来て、ほかのシニア層と話せる雰囲気のサロンをイメージし、「一緒に滑ってほしい」と考えている。また、毎週火曜日をシニアデーとしてドリンクサービスを行うほか、スキー板のレンタル料金を割り引きする。

箕輪スキー場(猪苗代町)は今シーズンからシニアレッスンデーを設ける。来年1〜3月の計6回、55歳以上を対象に、2時間のレッスンを1000円で受けることができる。同スキー場の加島彰総支配人は「07年の大量退職の前に、今年から取り組んでおく」と取り込みを狙い、和室の控室の拡充も検討している。

シニアの対象年齢を変更したのは裏磐梯猫魔スキー場。55歳以上から5歳引き下げて50歳以上にした。同スキー場は「若いころがむしゃらに滑ってきた世代を外に引っ張り出そう」としている。土日の1日券は一般が4000円で子供・シニアが3000円。

県観光グループによると、県内スキー場の観光客数は95年の453万9000人をピークに年々減少。04年は211万6000人にまで落ち込んだ。

同グループは「若いころに雪と親しんだ人が、子供も連れてスキー場に戻って来ることで、(客の)年代にも広がりが出るのではないか」と期待している。
(毎日新聞)