夢露(めろ)ショック! 来年2月のトリノ冬季五輪スノーボード・ハーフパイプ(HP)で五輪初出場を目指す日本男子のエース、成田童夢(どうむ)=(19)が、父・隆史さん(55)が主宰し現在所属する「夢くらぶ」から独立する可能性が18日、わかった。5月中旬からチームを離れ、活動を停止している。すでにトリノ五輪同種目女子代表に内定している妹・夢露(17)が願っていた兄妹同時の五輪出場に暗雲、“決別”する危機も出てきた。


〔写真:5月に妹とともにリハビリを兼ねた乗馬トレーニングを開始した童夢(右)が父でもある隆史監督と“衝突”。夢露も心配…〕

 家族一丸となって突き進んできた夢舞台、トリノ五輪を目指していた成田ファミリーに大きな亀裂が入っていた。長男・童夢が所属するチームから独立し、妹・夢露と決別して他のチームに移籍する可能性が浮上した。

 夢くらぶは、父でもある隆史監督が「マイナースポーツにも光を当てたい」という理想のもとにつくったクラブチーム。現在、童夢をはじめ、トリノ五輪代表に内定している夢露、二男・緑夢(ぐりむ)=(11)をはじめ、6人のプロ契約の選手が所属している。その童夢が5月18日にチームの拠点である大阪市内の自宅を飛び出し、1カ月以上も戻っていないという。

 童夢は昨季2月のワールドカップ(W杯、イタリア)で3位に入り、同大会で妹・夢露と同時表彰台を実現。だが、3月に右ひざ前十字靭帯(じんたい)を部分断裂が判明し、腱の移植手術を受け、シーズンを棒にふった。5月5日に岐阜・郡上市で妹とともにリハビリを兼ねた乗馬トレーニングを開始したが、オフシーズンの調整法などをめぐって父・隆史監督と行き違いがあったとされ、チームを離れたとみられる。

 五輪代表が期待され、内定を得ていない童夢にとって、今季を迎えるオフシーズンは大事な時期だが、すでに1カ月以上も活動停止の状態が続いている。本格始動が遅れれば、出場を予定する五輪選考対象の今季序盤のW杯にも影響をおよぼしかねない。

 隆史監督は「いまは連絡がつかない」と、当面は静観する構え。だが、昨季、五輪代表を内定させた夢露は小学生のころから兄の背中を追ってテクニックを磨き、「トリノには兄といっしょに表彰台を狙いたい」と願っていただけに、妹への影響も心配される。

成田兄妹・夢露と童夢
夢露名前童夢
1987・10・26(17)生年月日1985・9・22(19)
大阪府大阪市出身大阪府大阪市
夢くらぶ所属夢くらぶ
1メートル54、54キロサイズ1メートル62、52キロ
6歳からスノーボード歴8歳から
04−05シーズンW杯総合優勝主な実績02年W杯カナダ・ウィスラー大会優勝


★童夢がトリノ五輪へ出場するには
(1)04−05のW杯の実績を考慮、(2)今季W杯初戦、南米戦を除く、3〜4試合までの実績(1月初旬までを想定)

成田童夢の昨季のW杯成績
年・月・日大会成績
04・10・28スイス25位
05・ 2・10イタリア 3位
05・ 2・11イタリア 5位
【注】W杯ランクは21位


★夢露は
5月上旬から五輪シーズンに向けてスタートを切った。乗馬をはじめ、ウオータージャンプ、ウエークボード、トランポリンなど多彩なトレーニングでバランス感覚や動体視力を鍛えている。また、競技能力の向上につながる腹式呼吸、リズム感を養うため、ボイストレーニングにも取り組み、8日には大阪市内のライブカフェで歌を初披露した。